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野際陽子さんの死を悼み---

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謹んでお悔やみのブログを書かせて頂きます。

 

 

大好きな女優さん。

演技力の一方で、愛らしい。

 

最初の出会いは、TBS(系の北陸放送)の「赤いダイヤ」(1963年)や「ザ・ガードマン」(1967年)などのテレビドラマだったが、初期で最も印象に残ったのは「キイハンター」(1968~73年)のレギュラー出演であった。

 

野際陽子さんは、私よりはほぼ一回り年上の1936年1月24日、私の実家の在った河北郡森本町(後に金沢市へ編入)の隣町・河北郡津幡町で生まれた。お母さんが富山市から実家・津幡町加賀爪(町役場の在る中心街)に帰って出産した。

 

今となっては最晩年の2016年11月23日に、所縁(ゆかり)の津幡町から請われ広報特使に就任している。

 

お父さんは商社マンで当時は富山市に赴任していたが、陽子さんが3歳の戦時中に、東京へ転勤となり杉並区天沼へと転居した。

子供は陽子さんを頭に2男3女の7人家族。

 

 

杉並区立杉並第五小学校 (後に若杉小学校と統合し天沼小学校となったが、2008年2月閉校)。
立教女学院の中学校・高校(杉並区久我山)に進学し、

立教大学文学部英米文学科(豊島区西池袋)に合格。

大学時代は英研(ESS)の英語劇セクションと劇団テアトルジュンヌに所属し、四大学英語劇大会などに出演した。

 

卒業後の1958年、NHKにアナウンサーとして入局し名古屋放送局に赴任、1960年に東京放送局に赴任した。

テレビ女優の草分け的存在だった黒柳徹子さんとは、NHK時代から公私に亘って親交があった。

 

1962年にNHK退職後、某広告代理店を経てTBSプロデューサー・大山勝美さんの誘いがあり、高橋和巳・原作のシリアスなテレビドラマ「悲の器」(TBS1963年)に女優メジャーデビューした。

1964年、美人画家・伊東深水さんのモデルとなり東京都美術館で開催された「現代美術展」に出展された。

 

1966年、かねてから念願であったパリへ留学(ソルボンヌ大学古典仏文学)し、アリアンスフランセーズにも通った。

1967年のパリからの帰国時に着用したフランス製ミニスカート(mini-jupe)が話題になった。日本人で初めてミニスカートを穿(は)いた女性と言われた。

 

1968年、TBSテレビドラマ「キイハンター」に出演。視聴率30%以上を記録し一世を風靡した。ディレクターに直談判して主題歌「非情のライセンス」も歌った。

1972年、共演の千葉真一と婚約、翌1973年に結婚した。
1975年の元日には長女・樹里さん [後のタレント・真瀬樹里(まなせ・じゅり] を出産した。38歳11カ月での初産は当時の芸能人の高齢出産最高齢記録だった。

 

1980年、Gメン'75。

 

 

千葉さんとの仲間的な生活は、かの故・川口松太郎さんが建てた川口アパートメント(文京区春日2-22-5)で始まり、樹里さんのデビュー(1994年)の年に離婚するまで法的には続いた。

 

離婚後も、浮名を流すことなく独身を貫いて来た。

 

それから10年余を経過して、父母が住んでいた逗子の別荘(逗子市小坪6丁目「光明寺団地」)に転居した。

 

 

野菜が大好物で食べないと禁断症状が出る。

イタリア料理、フランスパン。ザワークラウト(ドイツ発のキャベツの酸っぱい漬物)、ラッキョウ、生春巻き・生ハム・メロン、鰹のたたき、キャビア。

好きな酒はワイン・ビールで、ほぼ毎日飲んでいた一方で、高血圧症に悩み、かなりの健康オタクになっていた。

 

草花の絵を描くのが好き。

庭の草むしりが好きで、日焼けしないよう完全武装して黙々とむしる。終わった後に庭に水を蒔く時の気分は最高、その後のビールは格別だと言っていた。

 

下ネタ好き。
犬派、外車派、東京ヤクルトスワローズファン。

 

 

 

ずっとあなたが好きだった(1992年)
ダブル・キッチン(1993年)
スウィート・ホーム(1994年)
長男の嫁(1994,95年)
味いちもんめシリーズ(1996~98, 2011,13)

ガラスの仮面(1997~98年)
TRICKシリーズ(2000~05,10,14年)、TRICK劇場版シリーズ(2002,06,10,14年) 
DOCTORS〜最強の名医〜シリーズ (2011~15)


やすらぎの郷(2017年)

 

 

陽子さんは、2014年に初期の肺腺癌と診断され手術した。

2015年に再発したため腫瘍摘出手術を行った。

 

 

野際家と近しい芸能関係者の談話

==週刊ポスト2016年5月6・13日号に掲載==

「現在、基本的には野際さん1人で自活しているようです。本当は手術や抗がん剤治療で精神的にも肉体的にも辛かったはずです。でも彼女は弱音を吐くことは一切なかった。細身で楚々とした外見とは裏腹に精神力はとても強い女性なんです。がん発症後も仕事は休んでいませんし、仕事の関係者には内緒にしていたので、ドラマ共演者で彼女の病気のことを知っている人はほとんどいません」。

 

 

2017年6月13日午前8時5分、肺腺癌のため5月8日から入院していた都内の某病院で、満81歳(享年82)の生涯を閉じた。


 


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