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「日曜美術館~幕末の異端児・鈴木其一」・・・サントリー美術館「江戸琳派の旗手」展

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今朝のNHK-E「日曜美術館」で、「幕末の異端児 鈴木其一(きいつ)」を放送していた。

 

初放送10/2(日)朝09:00~10:00
再放送10/9(日)夜20:00~21:00

 


■ 「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展 が開催中。

 

 

 

 

会期: 2016/9/10(土)~10/30(日)

会場: サントリー美術館(港区赤坂9-7-4)

 


作品約220点が出展された回顧展。
出品作品リスト(pdf)

 


司会: 井浦新、伊東敏恵


ゲスト:

明治学院大学教授…山下裕二
細見美術館 上席研究員…岡野智子
グラフィックデザイナー…新村則人
サントリー美術館 学芸部長…石田佳也
根津美術館 学芸課長…野口剛
武蔵野美術大学教授…玉蟲敏子

 

 

□ 鈴木其一 略歴


1795年~1858年10月16日


江戸幕末期の画家。
江戸琳派の祖・酒井抱一の一番弟子、其一は1795年、江戸中橋(現・日本橋3丁目)に誕生した。

1813年(18歳)、抱一に入門。
1817年、兄弟子で姫路藩酒井家家臣の鈴木蠣潭(れいたん、1792~1817年)の急死を受け、養子に入り鈴木家の家督を継いだ。
1828年(33歳)、抱一が没して以降は、一門の中でも圧倒的な存在感を示した。


江戸琳派の優美な画風を基盤にしながら、斬新で独創的な作品を描いた画家として近年、大きな注目を集めている。
とくに30代半ば~40代半ばにかけて、ダイナミックな構成や明快な色彩を多用し、新たな其一様式が築かれた。
さらに晩年には、より挑戦的で自由な作風を開き、近代を予告するような清新な作品も少なくない。

 

 

□ 主な作品

 


「吉原大門図」 (ニューオータニ美術館大谷コレクション)


「雪月花三美人図」 (静嘉堂文庫美術館)


「迦陵頻伽図絵馬」 (浅草寺) 1829年(1841年奉納)


「漁樵図屏風」 (プライスコレクション)


「萩月図襖」 (東京富士美術館)


「風神雷神図」 (東京富士美術館)

 

「夏秋渓流図」 (根津美術館)

 

「白椿薄野図屏風」 (フリーア美術館)


「芒野図屏風」 (千葉市美術館) 


「百鳥百獣図」 (サンアントニオ美術館) 1843年


「朝顔図屏風」 (メトロポリタン美術館) ・・・12年ぶりに日本公開!


「群鶴図屏風」 (ファインバーグコレクション)


「群鶴図屏風」 (エツコ&ジョー・プライスコレクション) 

 

「梅椿図屏風」  (ホノルル美術館) 1850年頃

 

「三十六歌仙図」 (出光美術館)1845年

 

「四季花木図屏風」(出光美術館)

 

「四季花鳥図屏風」(山種美術館)

 

 

 

□ 其一の人気は若冲を上回る勢い!!

 


若冲の次は其一!? いま注目を集める幕末の絵師・鈴木其一。
鮮烈すぎて毒々しくさえ見える青い水流。うねうねとうごめく朝顔。この絵師、一体何者なのか?


代表作「朝顔図屏風」。群青色の花と緑の蔓(つる)が、宙を漂うようにのびている。どうして奇妙な朝顔を描いたのか?近年の研究で、師匠・酒井抱一との関係や幕末の不穏な空気が関わっていたことが明らかに。
異端の風景画ともいえる「夏秋渓流図屏風」。自然の美を毒々しいまでの原色で表した。一体なぜ?伝統を突き抜け、強烈な個性を発揮しようとした絵師の姿が浮かび上がってきた!


高い描写力に裏打ちされた明快な色彩と構図、驚きや面白みを潜ませる機知的な趣向は、敢えて余情を配するかのような理知的な画風を特徴付けている。
琳派の掉尾を飾るとも評されるが、美人画や風俗画などの単に琳派や抱一様式に収まらない、個性的な要素を多く含んでいる。
描き方も、本来は仏画に用いる技法である表具にも絵を施す「絵描装(描表装)」をしばしば用い、本紙の絵に多様なデザインを取り合わせ、
時に本紙の中に侵入するだまし絵のような効果を与えている。
こうした肉筆画の一方、其一は狂歌本挿絵や狂歌摺物、団扇絵版錦絵や千代紙といった版下絵の仕事も積極的にこなしている。
雅趣豊かな抱一の作風とは対照的に、硬質で野卑とも言うべき感覚を盛り込んだ其一の作品は、長く国内の評価が低迷し、作品の流失と研究の立ち遅れを余儀なくされた。
しかし、近年の所謂「奇想の絵師」達の評価見直しが進むに連れて、琳派史上に異彩を放つ絵師として注目を集めつつある。


近年2008年、東京国立博物館で開かれた「大琳派展」でも、宗達・光琳・抱一に並んで其一も大きく取り上げられ、琳派第4の大家として認知されつつある。


 


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