■ 12月29日は「シャンソンの日」
□「シャンソン(chanson)」
フランス語で「歌」の意味。フランス語圏では、歌全般・歌一般を意味し特定ジャンルの楽曲を指すものではない。他の言語圏では、フランス語で歌われる曲という意味で使われることが多い。
□ 代表的なシャンソン曲
「愛の喜び」(Plaisir d'amour)・・・作詞ジャン=ピエール・クラリス・ ド・フロリアン、作曲ジャン・ポール・マルティーニ、18世紀。それを原曲とした「好きにならずにいられない」(Can't Help Falling In Love)・・・訳詞/編曲ジョージ・デヴィッド・ワイス/ヒューゴ・ペレッティ/ルイージ・クレイトアー、カヴァー歌手エルヴィス・プレスリー1961年米国。
「さくらんぼの実る頃」(Le temps des cerises)・・・作詞ジャン=バティスト・クレマン、作曲アントワーヌ・ルナール、主な歌手イヴ・モンタン、1866年
「聞かせてよ愛の言葉を」(Parlez-moi d'amour)・・・作詞/作曲ジャン・ルノワール、主な歌手リュシエンヌ・ボワイエ、1930年
「暗い日曜日」(Sombre Dimanche)・・・作詞ヤーヴォル・ラースロー、作曲シェレッシュ・レジェー、主な歌手ダミア、1933年ハンガリー
「群衆」(La foule)・・・作詞ミシェル・リヴィゴーシュ、作曲アンヘル・カブラル、主な歌手エディット・ピアフ、1936年アルゼンチン
「ラ・メール(海)」(La mer)・・・作詞/作曲/主な歌手シャルル・トレネ、1943年
「枯葉」(Les Feuilles mortes)・・・作詞ジャック・プレヴェール、作曲ジョゼフ・コズマ、主な歌手イヴ・モンタン、1945年。訳詞:岩谷時子。
「バラ色の人生」(La Vie en rose)・・・作詞/主な歌手エディット・ピアフ、作曲ルイギ、1947年
「パリのお嬢さん」(Mademoiselle de Paris)・・・作詞アンリ・コンテ、作曲ポール・デュラン、主な歌手ジャクリーヌ・フランソワ、1948年
「愛の讃歌」(Hymne à l'amour)・・・作詞/主な歌手エディット・ピアフ、作曲マルグリット・モノ、1949年。訳詞:岩谷時子。
「パリの空の下」(Sous le ciel de Paris)・・・作詞ジャン・ドレジャック、作曲ユベール・ジロー、主な歌手エディット・ピアフ、1951年。訳詞:十川ジャンマリなど。
「雪が降る」(Tombe la neige)・・・作詞/作曲/主な歌手サルヴァトール・アダモ、1963年ベルギー。訳詞:安井かずみ。
「サン・トワ・マミー」(Sans Toi M'amie)・・・作詞/作曲/主な歌手サルヴァトール・アダモ、1963年ベルギー。訳詞:岩谷時子。
「いつものように」(Comme d'habitude)・・・作詞/主な歌手クロード・フランソワ、作曲ジャック・ルヴォー、1967年。それを原曲とした「マイ・ウェイ」(My Way)・・・訳詞ポール・アンカ、カヴァー歌手フランク・シナトラ1969年米国、エルヴィス・プレスリー1977年米国。訳詞:岩谷時子。
「黒い鷲」(L'Aigle noir)・・・作詞/作曲/主な歌手バルバラ、1970年。訳詞:岩谷時子。
「愛の物語(歴史)」(Une belle histoire)・・・作詞ピエール・ドラノエ、作曲/主な歌手ミシェル・フュガン、1972年。それを原曲とした「Mr.サマータイム」・・・訳詞・竜真知子、編曲・前田憲男、カヴァー歌手・サーカス1978年日本。
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□ 日本のシャンソンの略史
1951年、豪華キャバレー店として開店した「銀巴里(ぎんパリ)」(中央区銀座7-9-11)は、1955年、日本で初めて "シャンソンを楽しめる喫茶店(シャンソニエ)"へと衣替えした。美輪明宏、戸川昌子、クミコ、仲マサコ、金子由香利、クロード野坂(作家の野坂昭如)、戸山英二、大木康子、長谷川きよしらのシャンソン歌手を輩出した。
1974年11月1日、シャンソン喫茶店「ラ・ベル・エポック」(武蔵野市吉祥寺南町1-4-1)が開店した。金子由香利、中原美紗緒、クミコ、さわち美欧らのシャンソン歌手を輩出した。
以降~1980年代、"東の銀巴里、西のベル・エポック"と呼ばれ一世風靡し、シャンソン歌手の登竜門として知られ、フランス文化の発祥地でも あった。1986年7月、名古屋のシャンソン喫茶店「カフェ・コンセール・エルム」(名古屋市千種区吹上2-4-5)が開店した。
1990年12月29日、銀座の老舗「銀巴里」が閉店した。跡地付近(中央区銀座7-9-10 花椿通り)には「元銀巴里跡」と彫られた石碑が立った。12月29日は「シャンソンの日」と定められた。
2009年10月31日、吉祥寺の老舗「ラ・ベル・エポック」が閉店した。
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□ お題「あなたの好きな音楽ジャンルは?」
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▽▽ シャンソンも好きですが、今、改めて考えると---バラードかな。
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▽ バラード/バラッド [仏語ballade/英語ballad(e)] の定義
① 古いヨーロッパの詩の様式。
② ①詩に音楽が付けられた歌曲の様式。
③ ②歌曲から派生した器楽曲の様式。
④ ③器楽曲から派生したポピュラー音楽の歌唱曲の様式。
ラヴソングを中心とした感傷的(センチメンタル)な歌詞を軸とする。ピアノなどによる静かなイントロ、ゆったりしたテンポ、エンディングに向けての劇的な盛り上がりが特徴である。
▽ 私の好きなバラード曲・・・時系列。
1971
「雨のバラード」・・・作詞:こうじはるか、作曲:植田嘉靖、編曲:玉木宏樹、歌:湯原昌幸、カヴァー:尾崎紀世彦。
1976
「フィーリング」・・・作詞:なかにし礼(2020/12/23満82才没)、作曲:モーリス・アルバート、編曲:田辺信一、歌:ハイ・ファイ・セット。
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1980
「恋人よ」・・・作詞・作曲・歌:五輪真弓、編曲:船山基紀、第22回日本レコード大賞金賞。
1983
「I LOVE YOU」・・・作詞・作曲・歌:尾崎豊。
「ワインレッドの心」・・・作詞:井上陽水、作曲・歌:玉置浩二、カヴァー:井上陽水、第26回日本レコード大賞金賞/作曲賞。
1984
「恋の予感」・・・作詞:井上陽水、作曲:玉置浩二、編曲:安全地帯/星勝、歌:安全地帯、カヴァー:井上陽水。
「いっそセレナーデ」・・・作詞・作曲・歌:井上陽水、編曲:星勝。
1987
「駅」作詞・作曲:竹内まりや、歌:中森明菜、カヴァー:竹内まりや。
2003
「さくら(独唱)」・・・作詞:森山直太朗/御徒町凧、作曲・歌:森山直太朗、編曲:中村タイチ。
2006
「SAKURA」・・・作詞・作曲:水野良樹、編曲:島田昌典、歌:いきものがかり。
2009
「逢いたくていま」・・・作詞・歌:MISIA、作曲・編曲:佐々木潤、オーケストラ・アレンジ:弦一徹。
「YELL」・・・作詞・作曲:水野良樹、歌:いきものがかり、第51回日本レコード大賞優秀作品賞。