■ 今日は「冬至」・・・二十四節気の第22節目
英語で冬至は「winter solstice(太陽の至点==最高点)」、夏至は「summer solstice」。
「大雪」(12月7日)と「小寒」(1月6日)の中間。
期間としてはこの「冬至」(12月22日)から、次の節気「小寒」前日(1月5日)まで。
北半球では太陽の高さが1年で最も低くなる日。そのため、1年中で昼(日の出から日没まで)が最も短くなり、夜が最も長い。翌日から昼は徐々に長くなる。
古代中国の周王朝時代(紀元前10~2世紀)に編纂された『易経』に言う、
「一陽来復」・・・これで旧暦の冬が終わって、新春が来ること。悪いことが続いた後に、幸運が開けること。
日本の江戸時代 [1787年(天明7年)] に刊行された太玄斎(たいげんさい)・著の『暦便覧』に言う、
「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」・・・太陽の昇る高さが最も低くなり、昼が最も短くなる日。
悪いことが長く続いた後で、ようやく良い方へ向かうことを祈念するとともに、叶ったことを祝う行事として---
① 冬至の朝に、白い米と赤い小豆(あずき)を炊き込んで作るお粥(かゆ)「冬至粥」を食べて、邪気を払うという言い伝え。
② 冬至の夜に、「柚湯(ゆずゆ)」に入って邪気を払い、栄養価の高い南瓜(かぼちゃ)を食べると風邪を引かないという言い伝え。
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□「冬生じ夏枯る」・・・七十二候の第64候目。
二十四節気とともに七十二候も古代中国から伝来したが、
江戸時代の1685年(貞享2年) に渋川春海ら暦学者によって『貞享暦(じょうきょうれき)』が編纂されたことに伴ない、日本の気候風土に合うように本朝七十二候として改訂された。
近代では1874年(明治7年)に伊勢神宮で編纂された『略本暦』の七十二候が主に使われている。
冬至の頃に芽を出し、紫色の花を咲かせる「靫草 (うつぼくさ)」・・・古くは「乃東生(なつかれくさしょうず)」と呼ばれ、
この「靫草」は夏至の頃に枯れるので「夏枯草 (かこそう)」・・・古くは「乃東枯 (なつかれくさかるる)」とも呼ばれた。
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□ お題「ゆず湯、今年は入る?」
▼本日限定!ブログスタンプ
「端午の節句」の菖蒲湯と「冬至」の柚子湯は毎年入っているので、今年も今夜入ると思う。
関連ブログ 今日は「冬至」。柚子湯に入ろうっと!!(2017-12-22)
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■ ブログネタ「雪、降ってほしい?」
寒い朝に、薄っすらと趣きのある雪が降ってほしい。交通機関に乱れが出ない程度に。
そうしてブログに、撮って来た街の初雪風景を投稿したいものである。
昨年2018年1月22日のように---
降り始めに「浅草寺」
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□ 関連する古文随筆
▽『徒然草 第三十一段』
「雪のおもしろう降りたりし朝(あした) 人のがり言ふべき事ありて 文をやるとて 雪のこと何とも言はざりし返事(かへりごと)に 『この雪いかが見ると一筆のたまはせぬほどの ひがひがしからん人の仰せらるる事 聞き入るべきかは 返々(かえすがえす)口惜しき御心(みこころ)なり』と言ひたりしこそ、をかしかりしか」 今は亡き人なれば、かばかりの事も忘れがたし。
現代語訳
「雪が趣深く降り積もった朝、或る人の許(もと)へ言わなければならないことがあって、早々に手紙を差し出したのだが、雪のことに何も触れなかったことに対する返事に、『この雪をどのように感じたかと一言もおっしゃらない、趣を理解しないような人のご用件を、どうして聞き入れることができるましょうか』とあったのは、感慨深いことであった。その御方は今は故人であるので、これだけのことでも忘れられない記憶なのだ。
▽『枕草子 第一段』
「冬はつとめて 雪の降りたるは いふべきにもあらず 霜のいと白きも またさらでもいと寒きに 火など急ぎおこして 炭もてわたるも いとつきずきし」
現代語訳
「冬は早朝が良い。雪が降った朝は言うまでもない。降りた霜がとても白い時も、またそうでなくても、とても寒い朝に火などを急いで熾(おこ)して、部屋の炭櫃(すみびつ)まで炭を運んで行くのも、とても冬の朝には相応しい眺めである」