5月14日は「温度計の日」。摂氏・華氏・絶対温度などをスタディ。

 

 

 

■　華氏温度

 

1686年5月14日(ユリウス暦、グレゴリオ暦で5月24日)、水銀温度計を作製し、華氏温度目盛りに名前を残すドイツ(後のポーランド)の物理学者ガブリエル・ファーレンハイトが生まれた。

彼は、1714年頃に水銀温度計を作製。1724年に様々な液体の氷点と沸点を測定。氷と塩の混合物を 0度 (零度)、人の体温を 96 度と提唱した。また、沸点は気圧によって変化することを発見した。「華氏(カシ)」「記号 °F」と表記するのは、「Fahrenheit (ファーレンハイト、中国表記・華倫海)」に因んでいる。


■　摂氏温度

 

一方、国際基準のメートル法で「摂氏(セシ)」「記号 ℃」と表記するのは、一気圧下の水の氷点 (凝固点) を 0 ℃ (零度)、沸点を100 ℃として、その間を100等分した温度目盛りを、1742年に提唱したスウェーデンの物理学者「Celsius (セルシウス、摂爾思)」に因んでいる。


■　摂氏と華氏の換算式

 

 f = 9/5c＋32。c = 5/9(f-32)。

氷点の摂氏 0 ℃を華氏32°F、沸点の摂氏100 ℃を華氏212°Fとして、その間を180等分した温度目盛り。　


□　摂氏と華氏の対比表

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摂氏(℃) 華氏(°F)             摘要
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-273.15 -459.67 ･･･絶対零度、 ほぼ宇宙の平均温度
 -17.8     0
 -17.2     1
  -9      15.8  ･･･シンナーの引火点
　 0　　　32    ･･･水の氷点
  10      50
  20      68
  30      86
  36      96.8  ･･･人の平均体温
  50     122
 100     212  　･･･水の沸点
 200     392
 225     437    ･･･オリーブ油の引火点
 232.8   451　　･･･硫黄の発火点
 250     482    ･･･木材の発火点
 260     500    ･･･水素の発火点
 270     518    ･･･宇宙の平均温度 
 291     555.8  ･･･新聞紙の発火点
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■　豆知識

物質の中では、粒子が活発に動き回って熱を発している。
空気に含まれる酸素や窒素などの分子は、秒速で300m位に動き回っている。
物質の粒子は、大きい順に分子＞原子＞中性子・陽子＞電子 (原子より小さい中性子・陽子・電子を素粒子とも呼ぶ)。
分子の動きは温度を下げて行くと鈍くなって行き、或る温度まで下げると分子が全く動かなくなってしまう。
その温度は-273.15℃であり、絶対零度と呼ぶ。宇宙の平均温度-270ºC (電磁波の波長測定による) とほぼ同じ。

つまり温度とは、物質が振動すること、物質の熱が移動する方向のこと。
絶対零度とは即ち、物質の熱振動（原子の振動）が小さくなり、エネルギーが最低になった状態。分子の運動は完全に停止した状態。
絶対温度(ケルビン、K) = 摂氏温度(℃) + 273.15
絶対零度 = -273.15 + 273.15 = 0 K (零K)