「フランス絵画の宝庫 ランス美術館展」
■ 開催概要
会期: 4月22日(土)~6月25日(日)、休館日: 月曜日
会場:「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」(新宿区西新宿1-26-1 損保ジャパン日本興亜本社ビル42階)
開館時間: 10時~18時、金曜日は10~19時(入館は閉館30分前まで)
主催: 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館、東京新聞
企画・監修: ランス美術館、企画協力: ブレーントラスト
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ダヴィッド、ドラクロワ、ピサロ、ゴーギャン、フジタ…。
フランス北東部シャンパーニュ地方(グラン・テスト地域圏マルヌ県)に在る「ランス美術館」(Musée des Beaux-arts de Reims) コレクションを紹介する展覧会。
「ランス美術館」は、歴代のフランス国王が戴冠式を行った大聖堂で知られる古都・ランス市 (8, rue Chanzy 51 100 Reims) に位置し、初期ルネサンスから現代まで、幅広いコレクションを有している。
本展覧会は「ランス美術館」の所蔵作品から、17~20世紀の選び抜かれた作品約70点を展示、華麗なるフランス絵画の歴史を辿る。
また、ランス市に縁の深い日本出身の画家レオナール・フジタ(藤田嗣治)の作品群 ※ も併せて展示。
※ ランス市内のシャンパン醸造業マム社メゾン敷地内に在る、フジタの発案で建てられた礼拝堂「平和の聖母礼拝堂」(フジタ礼拝堂 Chapelle Foujita à Reims)のための素描を含む。その内壁はフジタによるフレスコ画とステンドグラスで飾られている。
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■ 見どころ
ランス美術館のコレクションは16世紀から21世紀までを網羅。
第1章 国王たちの時代
17世紀および18世紀、ロココやバロックの時代の作品には、王侯貴族の好みが反映された肖像画や、宗教や歴史などを主題としたものなど、華やかで煌(きら)びやかなフランス伝統美を感じることができる。
第2章 近代の幕開けを告げる革命の中から
フランス革命によって、世の価値観が変化すると同時に、芸術も多様化して行く。同時代の革命を象徴する作品や、物語をドラマティックに表す作品などと同時に、風景画がジャンルとして確立されて行った。
第3章 モデルニテをめぐって
印象派の登場により、決まり切った題材を美とする時代は終わり、都会の雑踏や何気ない河岸なども美しいものとして受け入れられるようになる。画面は輝きを増し、画家の個性がさらに発揮される時代が訪れた。
第4章 フジタ、ランス市の特別コレクション
シャンパンメゾン、マム社の支援を受けて、晩年のフジタは自身の理想とする礼拝堂の建立に尽力した。壁画の原寸大の下絵とともに、フジタのキリスト教への興味と制作の源泉を探る。
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■ 主な作品
マールテン・ブーレマ・デ・ストンメ《レモンのある静物》17世紀
作者不明(フランス)《ルイ15世の娘、アデライード夫人の 肖像(と思われる)》18世紀
リエ=ルイ・ペラン=サルブルー《ソフィー夫人(またの名を小さな王妃)の肖像》1776年
ジャック=ルイ・ダヴィッド(および工房)《マラーの死》1793年以降
ウジェーヌ・ドラクロワ《ポロニウスの亡骸を前にするハムレット》1854~56年
カミーユ・コロー《川辺の木陰で読む女》1865~70年
ギュスターヴ・クールベ《彫刻家マルチェロ(カスティリオーネ=コロンナ公爵夫人)》 1870年
エドゥワール・デュビュッフ《ルイ・ポメリー夫人》1875年
ウジェーヌ・ブーダン《ダンケルク周辺の農家の一角》1889年
ポール・ゴーギャン《バラと彫像》1889年
アルフレッド・シスレー《カーディフの停泊地》1897年
カミーユ・ピサロ《オペラ座通り、テアトル・フランセ広場》1898年
モーリス・ドニ《魅せられた人々》1907年
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レオナール・フジタ《マドンナ》1963年
レオナール・フジタ《猫》1963年
レオナール・フジタ《奇跡の聖母》1964年
レオナール・フジタ《授乳の聖母》1964年
「平和の聖母礼拝堂」フレスコ画のための素描
レオナール・フジタ《死せるキリストを嘆く人々 十字架降下》1965年 木炭、擦筆、ボールペン、紙
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