■ 10月23日の暦は「霜降」(そうこう)
□「二十四節気」(にじゅうよんせっき)
・・・中国の戦国時代(紀元前5~2世紀)に考案された『宣明暦』(せんみょうれき、太陰太陽暦)がルーツ。
江戸時代には渋川春海による『貞享暦』(じょうきょうれき、太陰太陽暦) をはじめ何度も改暦。
明治時代1883年に『本暦』(別称『神宮暦』、太陽暦) とその簡略化した『略本暦』(りゃくほんれき)を発行。
「霜降」(そうこう) は、第18番目の節気。定気法では太陽黄経が210度の時。前の節気「寒露」から数えて15日目。2021年は10/23(土)頃。期間としては10/23(土)~次の節気「立冬」前日の11/6(土)。
▽『暦便覧』(こよみびんらん) ・・・江戸時代1787年(再版1798年)に著者:太玄斎/出版者:蔦屋重三郎ほかによって成立。
「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」・・・朝晩の冷え込みが更に増し、北国や山里では露が冷気によって霜に変わって降り始める頃で、段々と冬が近づいて来る。
霜降から立冬までの間に吹く寒い北風を★「木枯らし」(「凩」) と呼ぶ。毎秋最初の木枯らしを「木枯らし1号」として発表する。
気象庁の定義によると、日本の太平洋側地域において ①西高東低の冬型気圧配置になったことを示す現象で、②晩秋から初冬 (10月半ばから11月末まで) の間に吹く、③風速8m/s以上の北寄りの風(北~西北西の方向から吹く風)。
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□「七十二候」(しちじゅうにこう)・・・ 古代中国(詳しい年代は不明) で考案された季節を表す方式のひとつ。「二十四節気」を更に約5日ずつ3つに分けた (24 X 5=72) 期間。
▽ 初候
「霜始降」(しもはじめてふる)・・・氷の結晶である霜が初めて降りる頃。昔は、朝に外を見た時に庭や道沿いが霜で真っ白になっていることから、雨や雪のように空から降って来ると思われていたため、霜は降ると言う。
10/23(土)~10/27(水)。
▽ 次候
「霎時施」(こさめときどきふる)・・・ぱらぱらと通り雨のように★「時雨」(しぐれ) が降り始める頃。雨が降ったかと思えば直ぐに青空が顔を出す。初時雨は人々や動物たちが冬支度を始める合図だと言われている。「時雨」の類似語に「驟雨」(しゅうう)「村雨」「秋雨」などがある。
10/28(木)~11/1(月)。
▽ 末候
「楓蔦黄」(もみじつたきばむ)・・・紅葉や蔦が色づいて来る頃。葉が赤色に変わることを★「紅葉」と呼ぶ [銀杏のように黄色に変わることは「黄葉」と呼ぶ]。また、秋の山が紅葉することを「山粧う(やまよそおう)」と言う。
11/2(火)~11/6(土)。
上野不忍池20201102
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□ 旬(しゅん)の物事
▽ 行事
10/31(日)
★「ハロウィン」(英「Halloween」) ・・・収穫したカブ(蕪)を祖先の霊(頭蓋骨)に見立てて悪霊を追い払う、古代ケルト人の鬼火文化に起源(ルーツ)があり、英国スコットランドやアイルランドの祝祭。キリスト教徒にとっては異教徒の祝祭。
近代では特に米国で(日本にも波及して)盛んとなり宗教的な色が殆ど無くなって、収穫したカボチャを刳り貫(くりぬ)いて「ジャック・オー・ランタン」((英「Jack-o'-Lantern」) を作って飾ったり子どもたちが魔女やお化けに仮装して近くの家々を訪れお菓子をもらったりする風習となっている。
今年は「衆議院 解散・総選挙」(第49回) と重なる。
▽ 草花・花木
キク(菊)、コスモス(秋桜)、ミズヒキ(水引)、ベンケイソウ(弁慶草)、シクラメン。
チャノキ(茶ノ木)、サザンカ(山茶花)・・・カンツバキ(寒椿)の前。
コスモス 都市農業公園20211023
タマギク 木場公園20201029
チャノキ 湯島聖堂20201025
▽ 果物・野菜
カキ(柿)、ナシ(梨)、クリ(栗)、リンゴ(林檎)
ピーナッツ(落花生)、ギンナン(銀杏)。
ショウガ(生姜)、サツマイモ(薩摩芋)、ニンジン(人参)。
マツタケ(松茸)、シメジ(占地)。
熟柿を啄むヒヨドリ20211016
ヒメリンゴ 谷中霊園20211005
▽ 魚介類
アキザケ(秋鮭)、サンマ(秋刀魚)、アカムツ(赤鯥)==ノドグロ(喉黒)、カワハギ(鮍)、カキ(牡蠣)。