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1月28日は「宇宙からの警告の日」、29日は「南極昭和基地設営記念日」

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■ 1月28日は「宇宙からの警告の日」

1986年1月28日、米国スペースシャトル「チャレンジャー号」が打ち上げ後、僅か74秒で大爆発を起こし、乗務員7人全員が死亡するという大惨事となった。
事故原因は右側の固体燃料補助ロケットの接続部分で、密閉用O-ring が発進時に破損したことから機体の分解が始まった。
世界中にテレビ中継されている最中の出来事であった。

 



その後、日本のノーベル賞作家・大江健三郎氏が著書『治療塔』(岩波書店単行本1990年、講談社文庫本2008年) の中で、この事件を「宇宙意思からの警告」と表現したことから記念日に制定された。
尚、『治療塔』は、21世紀前半に度重なる核戦争によって汚染された地球から、「選ばれた者」百万人が大多数の人々を地球に置き去りにして、スターシップ公社のロケットに乗って、「新しい地球」へと移住するSF小説。

*


序でながら、大江健三郎氏の小説をリストアップしたい。

彼の作品は、実存哲学に心酔していた大学生時代(1967~70年)の私を惹き付けた。


■ 大江健三郎氏の著作

1935年1月31日愛媛県喜多郡大瀬村(現・内子町)生まれの満84歳。

★印は私が読んだ作品

□ 主な長編小説

『芽むしり仔撃ち』講談社、1958年(のち新潮文庫)★
『われらの時代』中央公論社、1959年(のち中公文庫、新潮文庫)★
『夜よゆるやかに歩め』中央公論社、1959年

『青年の汚名』文藝春秋、1960年(のち文春文庫)
『遅れてきた青年』新潮社、1962年(のち新潮文庫)★
『叫び声』講談社、1963年(のち講談社文庫、講談社文芸文庫)★
『日常生活の冒険』文藝春秋、1964年(のち新潮文庫)★
『個人的な体験』新潮社、1964年(のち新潮文庫)・・・新潮社文学賞、ノーベル賞対象作 ★
『万延元年のフットボール』講談社、1967年(のち講談社文庫、講談社文芸文庫)・・・谷崎潤一郎賞、ノーベル賞対象作 ★

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『洪水はわが魂に及び』上・下 新潮社、1973年(のち新潮文庫)・・・野間文芸賞
『ピンチランナー調書』新潮社、1976年(のち新潮文庫)
『同時代ゲーム』新潮社、1979年(のち新潮文庫)

『M/Tと森のフシギの物語』岩波書店、1986年(のち岩波同時代ライブラリー/講談社文庫/岩波文庫)・・・ノーベル賞対象作
『懐かしい年への手紙』講談社、1987年(のち講談社文芸文庫)・・・ノーベル賞対象作
『キルプの軍団』岩波書店、1988年(のち岩波同時代ライブラリー/講談社文庫/岩波文庫)
『人生の親戚』新潮社、1989年(のち新潮文庫)・・・伊藤整文学賞

『治療塔』岩波書店、1990年(のち岩波同時代ライブラリー/講談社文庫)
『治療塔惑星』岩波書店、1991年(のち岩波同時代ライブラリー/講談社文庫)
『燃えあがる緑の木』三部作:「救い主」が殴られるまで1993年/揺れ動く(ヴァシレーション)1994年/大いなる日に1995年 新潮社、(のち新潮文庫)

□ 主な連作短編集

『「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち』新潮社、1982年(のち新潮文庫)・・・読売文学賞
『新しい人よ眼ざめよ』講談社、1983年(のち講談社文庫、講談社文芸文庫)・・・大佛次郎賞
『河馬に嚙まれる』文藝春秋、1985年(のち文春文庫、講談社文庫・・・うち短編「河馬に嚙まれる」で川端康成文学賞
『静かな生活』講談社、1990年(のち講談社文芸文庫)

□ 主な中編・短編集

『死者の奢り』文藝春秋、1958年・・・うち短編「飼育」で芥川龍之介賞 ★
『見るまえに跳べ』新潮社、1958年 ★
『死者の奢り・飼育』新潮社、1959年(新潮文庫)★
『孤独な青年の休暇』新潮社、1960年
『性的人間』: 性的人間/セヴンティーン/不満足  新潮社、1963年
『性的人間』: 性的人間/セヴンティーン/共同生活  新潮社、1968年(新潮文庫<再編集>)★
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『われらの狂気を生き延びる道を教えよ』新潮社、1969年(のち新潮文庫)
『空の怪物アグイー』新潮社、1972年(新潮文庫<再編集>)
『みずから我が涙をぬぐいたまう日』講談社、1972年(のち講談社文庫、講談社文芸文庫)
『見るまえに跳べ』新潮社、1974年(新潮文庫<再編集>)
『現代伝奇集』岩波書店、1980年
『いかに木を殺すか』文藝春秋、1984年(のち文春文庫)
『僕が本当に若かった頃』講談社、1992年(のち講談社文芸文庫)


□ 大江健三郎氏の影響を受けた作家

▽ 伊坂幸太郎氏 (1971年5月25日千葉県松戸市生まれの満48歳)

・・・『叫び声』(1963年) に魅せられた。『洪水はわが魂に及び』(1973年)が最も好きな作品。『夜の国のクーパー』(2012年) は『同時代ゲーム』(1979年) のオマージュ。

▽ 村上春樹氏(1949年1月12日京都市伏見区生まれ兵庫県西宮市~芦屋市育ちの満71歳)

・・・思想的には異なるが、『1973年のピンボール』(1980年)は、『万延元年のフットボール』(1967年)のパロディという見方あり。


◇--------------------------------------------------

 

 

■ 1月29日は「南極昭和基地設営記念日」


1957年(昭和32年) 1月29日、第1次南極観測隊 (観測隊長・永田武、第1次越冬隊長・西堀栄三郎ら) が東オングル島に上陸、「昭和基地」を設営して本格的な観測を開始。南極観測船「宗谷」(船長・松本満次ら)や飛行機・ヘリコプターを使っての調査が行われた。

「昭和基地」の名称は建設された元号「昭和」に因む。

当時(1957~58年)は「国際地球観測年」とした世界規模の活動の一環として日本も参加し、南極大陸には世界12カ国による観測網が敷かれた。1959年、タロとジロの生存確認 <※>、「宗谷」が帰途に氷に閉じ込められてソ連砕氷船「オビ号」に助けられるなど、多くのドラマがあった。

当時の私は、小学校高学年で南極観測隊員に憧れており作文にも書いた思い出がある。


<※>
■ 1月14日は「タロとジロの日」(別称「愛と希望と勇気の日」)

第2次南極観測隊 (観測隊長・永田武、第2次越冬隊長・村山雅美ら) に同行し1958年に置き去りにされた15頭のカラフト犬のうちタロとジロの2頭は、1959年1月14日、南極観測船「宗谷」(船長・松本満次ら)から飛び立った第3次南極観測隊 (隊長・永田武、第3次越冬隊長・村山雅美ら)の偵察ヘリコプターが南極の昭和基地に着いた時にその生存が確認された!! 
この出来事は映画『南極物語』にもなり、更に後世に残そうと1月14日を記念日「タロとジロの日」(別称「愛と希望と勇気の日」)と呼ばれる。

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尚、ジロは1960年に昭和基地にて5歳で病死。ジロの剥製は東京・上野の国立科学博物館に置かれていた。タロは1961年に4年半振りに日本に帰国。札幌市の北海道大学植物園で飼育され1970年に14歳で老衰死。1983年にタロとジロの生存劇を描いた映画『南極物語』が制作され翌年公開された。

*


□ 少年時代(1957~62年) における 私の記憶に残る科学分野のトピックス

★印は特に印象的な科学トピックス・・・出典はWikipedia。

1957年(小4)

1月29日 - 日本の南極越冬隊が南極大陸初上陸。★
4月 - 東京通信工業(後のソニー)が世界最小のトランジスタラジオ「TR63型ポケッタブルラジオ」を発売。★
4月24日 - 富士精密工業が「スカイライン」を発売。当初の名称は2代目まで「プリンス・スカイライン」。
5月15日 - イギリス、キリスィマスィ島 (通称クリスマス島) で初の水爆実験を行う。★
8月27日 - 茨城県東海村の原子力研究所で50kWの原子炉JRR-1が午前5時23分に臨界点に達し、「原子の火」が灯る。
9月1日 - 富士フイルムが「フジカ35M」、「フジペット」をそれぞれ発売。
9月20日 - 糸川英夫東京大学教授らが、秋田県の海岸で初の国産ロケット「カッパー4C型」の発射に成功。
10月4日 - ソ連が人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功。★
10月14日 - 日産自動車が「ダットサン210」を発売。
12月11日 - 百円硬貨発行。
12月23日 - NHK金沢放送局が本州日本海側初のテレビ放送を開始。

1958年(小5)

3月9日 - 関門トンネルが開通。★
4月19日 - 日本コカ・コーラ、炭酸飲料「ファンタ」を日本で発売。
5月1日 - 富士重工業が「スバル360」を発売。

9月15日 - 朝日麦酒が日本初の缶入りビールを発売。
10月14日 - 東京タワー竣工。12月7日 - 東京タワー公開開始。★
11月1日 - 東海道本線東京 - 大阪間で国鉄初の電車特急「こだま」が運転開始。
12月1日 - 新1万円札(聖徳太子像)発行。

1959年(小6)

1月1日 - メートル法が実施される。
1月14日 - 昭和基地に置き去りにしたタロとジロの生存確認。★
4月20日 - 東海道新幹線の起工式が行われる。
7月22日 - 熊本大学医学部水俣病研究班が水俣病の原因物質は有機水銀であると公表した。
8月1日 - 日産自動車が「ダットサン・ブルーバード」を発売。
9月14日 - ソ連の月探査機ルナ2号が初めて月面に到達。10月7日 - ソ連の月探査機ルナ3号が月の裏側の写真を撮影。★
12月 - 日本楽器製造(現・ヤマハ)がエレクトーンを発売。

1960年(中1)

2月13日 - フランスがサハラ砂漠で初の原爆実験。第4の核保有国となる。
4月12日 - 日産自動車が「セドリック」を発売。
4月30日 - ソニーが世界初のトランジスタテレビを発売。★
6月20日 - 日本専売公社が「ハイライト」を発売。
7月1日 - 呉羽化学工業が日本初の家庭用ラップ「クレラップ」を発売。
9月10日 - 日本でカラーテレビの本放送開始。★

1961年(中2)

4月12日 - 人類初の有人衛星、ソビエト連邦宇宙船ボストーク1号が、ユーリイ・ガガーリン飛行士を乗せ地球一周に成功。★
6月19日 - トヨタ自動車が大衆車「パブリカ」を発売
11月11日 - アンネナプキン発売。

1962年(中3)

2月20日 - アメリカ合衆国がマーキュリー計画の一環で打ち上げた宇宙船フレンドシップ7に乗船したジョン・グレンが、同国初の宇宙船による地球周回を記録。
6月10日 - 北陸本線北陸トンネル(1万3870m)が開通。★
7月11日 - 戦後初の国産旅客機YS-11が完成。
9月26日 - 福岡県戸畑市(現・北九州市戸畑区)と若松市(現・北九州市若松区)を結ぶ "東洋一の吊り橋" 若戸大橋が開通。

 


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