テレビ朝日 ドラマスペシャル
「ヘヤチョウ」
12/17(日) 21:00~22:54
番組HP 予告動画
■ スタッフ
原作: 飯田裕久 <※1 脚注>
「地取り」朝日新聞出版・単行本2009年5月、「検挙票」朝日新聞出版・単行本2009年9月。
脚本: 山本むつみ
監督: 猪崎宣昭
音楽: 吉川清之
制作: テレビ朝日、東映
◇
■ キャスト
釜本宣彦(のぶひこ)・・・内野聖陽
警視庁捜査一課・15係の部屋長刑事・巡査部長。昇任試験の勉強の暇なく捜査に打ち込み続けたからか昇進せず。とはいえ、捜査相手から巧みに情報を聞き出すなど刑事としての手腕には定評がある。一方で捜査に夢中になりすぎ、要介護の父の世話を妻・幸江に任せきりに。ついには妻に家出されてしまう。
釜本幸江(ゆきえ)・・・奥貫薫
釜本の妻。事件捜査で家をあけることも多い夫に代わり、寝たきりの義父・和彦の面倒をみて来た。しかし、余りに家庭を、自分を顧みない夫に愛想を尽かし、判を押した離婚届を置いて家を出てしまう。
釜本和彦・・・石橋蓮司
寝たきりの父。
沼尻聡史(さとし)・・・平田満
警視庁捜査一課・15係の係長刑事・警部。釜本の直属の上司で、現場では司令塔となり捜査員を仕切る。釜本の能力を高く評価する理解者で、時に暴走し上司と対立する釜本を庇うことも。
森山・・・平野貴大
警視庁捜査一課刑事。
森山百合子・・・岩崎ひろみ
森山の妻。
辻本美紀・・・武田梨奈
東中野署刑事課・強行犯捜査係の新人刑事・巡査。交通課から志願して刑事になったばかり。父親も所轄刑事で殺人犯を追跡中、犯人の発砲から民間人を守るために盾となり殉職している。
稲生・・・浜田学
東中野署刑事課・強行犯捜査係刑事、美紀の上司。
吉沢誠・・・吹越満
東中野署署長・警視。釜本の大学時代の剣道部の先輩。釜本の捜査方法に疑問を持っており、何かにつけて対立する。
岡崎・・・青山勝
強盗殺人の被害者。
岡崎美千代・・・筒井真理子
岡崎の妻。
◇
■ あらすじ
「ちょっと相談したいことがあってな」
親友で刑事の森山(平野貴大)からの久々の電話をもらった釜本だったが、緊急出動がかかり、かけ直すこともなくそのままになり、その夜、森山は拳銃で自殺してしまう。
森山の妻・百合子(岩崎ひろみ)から「主人のSOSを無視したんですか」と責められた釜本は、自らを責め通夜で泥酔して帰宅する。
しかし、その釜本を出迎えるはずの妻・幸江(奥貫薫)は、寝たきりの父・和彦(石橋蓮司)の世話をヘルパーに任せて家出する。
テーブルには幸江が署名・捺印した離婚届が置かれていた…。
妻の家出は俺が原因なのか…。
思い悩む釜本に上司の沼尻(平田満)が、通り魔事件の捜査中に襲われた若手刑事・美紀(武田梨奈)の事情聴取を頼んで来る。
美紀は、自らも世話になり殉職した辻本警部補の娘。
美紀の責任を追及し、責め立てるように質問する吉沢署長(吹越満)を邪魔だと言わんばかりに追い出した釜本は、美紀の事情聴取を行う。
自分を襲った犯人の顔は見ていないが、服装や背格好などスラスラと答える美紀。
通り魔事件の捜査本部への復帰を熱望するが、事件当事者となったからにはそれも叶うかどうか…。
そんな釜本の対応に美紀は悔しさを露(あらわ)にする。
ヘルパーから父の世話の仕方を教えてもらう釜本のもとに、新たな事件発生の連絡が入った。
一人息子を10年前に事故で亡くした岡崎(青山勝)が、強盗と思われる犯人によって自宅で殺害された。
事件発生時、不眠症のため睡眠薬で熟睡していた妻の美千代(筒井真理子)は、突然のことに呆然(ぼうぜん)としている。
釜本は、同じ特捜本部の配属になりながらも、上司の稲生(浜田学)に通り魔事件の捜査に戻して欲しいと懇願する美紀とペアで地取り捜査を開始する。
釜本の巧みな聞き込みに目を丸くする美紀。
しかし、その聞き込み対象者の中には森山の妻・百合子がいた。
岡崎家とはそれ程の付き合いが無かったと答える百合子の許しを得て、森山の遺影の前で手を合わせる釜本。
冷ややかな百合子の態度を目の当たりにした美紀は、釜本と森山の関係を知ることになる。
「今夜だけでも通り魔事件の捜査に同行させてください!」
稲生に食い下がる美紀に、釜本は「お前、何か隠してるな」と鋭く迫る。
観念した美紀は、自分を刑事課に呼んでくれた稲生が家庭の事情で悩んでいると言う。
恩を返す意味でも稲生の助けになりたいと焦る美紀。
稲生が抱えている問題とは?
和彦の容体が急変、入院することになった。
急遽(きゅうきょ)帰宅した釜本は、ヘルパーに言われ保険証を探すがどこにあるか分からない。
仕方なく妻の幸江に電話をしようとするのだが、「親父が入院することになった…」と言うだけで言葉が続かない。
これまで優しい言葉の一つも掛けて来なかった妻に何と言えばいいのか…。
岡崎殺害事件の捜査が行き詰まりを見せる中、釜本はこれまで口にしなかった疑問を美紀にぶつける。
「お前、通り魔の顔を見てるよな」
釜本は美紀との簡単な事情聴取で全てを見抜いていたのだった。
釜本の言葉にようやく犯人の人相などを話す美紀。
なぜ真実を隠そうとしたのか。
美紀は自らが抱えていた或る思いを釜本に告白する。
そして、釜本らの聴き込みによって岡崎殺害事件の容疑者が急浮上する。
犯人逮捕へ、釜本らも勢い付くが…。
◇
<※1>
飯田裕久(ひろひさ)氏の略歴
1963年11月5日千葉県出身。高校時代にはシェフを目指していた。
1982年、警視庁へ入庁し交番勤務。1985年、所轄署捜査員。
1992年、トリカブト殺人事件の本庁支援が切っ掛けで、本庁刑事部捜査第一課へ異動。
以後、音羽お受験殺人事件・地下鉄サリン事件をはじめ100件以上の捜査に関わる。
2007年、勤続25年、係長・警部補で依願退職。
以後、映画・ドラマ制作の世界に入る。「5年D組」を経て五社プロダクション「チーム五社」へ入社し、警察ドラマ・映画の演技指導などに携わる。
更に、ノンフィクションや小説を執筆したり、経験を生かして人気警察作品を監修したり、時には俳優として出演したりの多忙な日々を送る。
私生活では、家族には厳しく当たるも時に優しさを見せたり、得意な料理で家族・同僚などによく食事を振る舞っていた。
大の酒好き・タバコ好き(ラッキーストライク愛飲)。
2010年7月2日、脳出血のため練馬区の病院で死去、46歳没。
□ 著書
2009年5月小説「地取り」朝日新聞出版・単行本
2009年9月小説「検挙票」朝日新聞出版・単行本
2010年5月エッセイ「自分を鍛える働き方 『刑事五十訓』に学ぶ」サンマーク出版・ソフトカバー本
2010年6月エッセイ「『裏』を見通す技術 --勝ちたいあなたに捧げる刑事の『マル秘情報収集法』--」講談社・新書本
2011年4月ノンフィクション「警視庁捜査一課刑事」朝日新聞出版・文庫本
□ 舞台監修
2008年1~3月「ロス:タイム:ライフ 第二話 正義は勝つ!! 奇跡の捜査線~新米刑事が暴く迷宮事件の真実」
□ TVドラマ監修
2008年?「相棒シリーズ」
2008年7~9月「ゴンゾウ 伝説の刑事」
2009年1~3月「キイナ〜不可能犯罪捜査官〜」
2009年4~6月「臨場」・・・兼・出演
2009年4~6月「BOSS」
2009年4~7月「ハンチョウ〜神南署安積班〜」
2009年5月「働くゴン!」
2009年6月「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史」
2009年6月~?「新・警視庁捜査一課9係」
2009年10~12月「東京DOGS」
2009年10~12月「アンタッチャブル〜事件記者・鳴海遼子〜」
2009年10~12月「その男、副署長・3」・・・兼・出演(船戸刑事役)
2010年5月「山村美紗サスペンス 狩矢警部シリーズ 8京都西大路通り殺人事件」・・・兼・出演(川添弘二役)
2010年6月「交渉人 遠野麻衣子・最後の事件」
2010年11月~2011年1月「東野圭吾 幻夜」
2011年7~9月「陽はまた昇る」・・・監修原案のみ
□ 映画監修
2009年3月「相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿」
2010年7月「ロストクライム --閃光--」・・・兼・出演(結城稔役)
2010年7月「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」
2010年12月「相棒--劇場版II--警視庁占拠! 特命係の一番長い夜」