「相棒16」第4話「ケンちゃん」
11/8日(水) 21:00~21:54
■ スタッフ
脚本:金井寛
監督:橋本一、助監督: 安養寺工
■ 撮影場所
学校法人片柳学園: 東京工科大学、日本工学院八王子専門学校 (八王子市片倉町1404-1)、
座間市、国際興業、フィナンシャル・エージェンシー(渋谷区恵比寿1-19-19 恵比寿ビジネスタワー16F)、東京協同サービス、誠宏印刷(豊島区千早2-30-11)、川崎マリエン、ラフィオーレ、他。
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■ キャスト/ ゲスト
内田朝陽・・・健次郎の兄、「森山金融コンサルタント」代表 森山真一郎
西井幸人・・・被害者、コンビニの店員 森山健次郎
久保陽香・・・「森山金融コンサルタント」事務員 中井小百合
菅原卓磨・・・最近仮出所した窃盗犯 宍戸洋介
山中敦史・・・慶明大学理学部教授 中垣智徳
池田良・・・慶明大学理学部講師 服部由和
飯塚弘貴・・・慶明大学理学部講師(今回の数学監修を兼任)
右近良之・・・慶明大学理事長 山崎真吾
大滝明利・・・「西園印刷工場」従業員
羽田将大
戸苅ニコル沙羅
木下彩
夏秋成美・・・看護師
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■ あらすじ
冠城亘(反町隆史)が顔見知りになったコンビニ「39スマイル」(中野区上新井八丁目)のバイト店員・森山健次郎(25才、西井幸人)が、ボウリング場「スプラッシュボウル」の廃屋内で殺害された。
さらに健次郎は、最近になって印刷会社「西園印刷工場」でもバイトで働いていた。
捜査一課では、2年前に逃げる途中の窃盗犯・宍戸洋介(菅原卓磨)と出会い頭に、ぶつかった健次郎が入院したことがある。
彼の証言で逮捕され実刑を食らった宍戸が、1週間前に仮出所し事件現場付近で目撃されているため、逆恨みの犯行ではないかと消息を追っていた。
亘に担ぎ出される形で捜査に乗り出した杉下右京(水谷豊)は、掌(てのひら)にメモをする癖の健次郎の、遺体の手に漢字の『中』と読める文字が書かれていたのを、手掛かりに調べを始める。
そんな中、名前に『中』が付く人物2人との接触に成功する。
1人は、健次郎の唯一の肉親、金融コンサルタント会社をしている兄・森山真一郎(内田朝陽)。兄弟は早くに両親を亡くしているが、その事務所に、1年前から勤務する事務員に中井小百合(久保陽香)という女性。
元々は1年半前に健次郎が小百合が落としたキーホルダーを探した縁があり、以来、彼は一方的に好意を寄せるようになっていた。しかしその後、小百合は真一郎と恋人関係に発展しているようだ。
もう1人は、名門「慶明大学理学部数学科」教授の中垣智徳(山中敦史)。
勉強が不得意だった健次郎なのだが、何と!! 1年程前から潜(もぐ)りの受講生として大学で数学の講義を受けていたことも判明する。
亘に言わせると、健次郎は "昭和の高校球児" みたいな好青年。
しかし不思議な点は幾つかあった。
殺害される前に、亘がそのコンビニで使用した何の変哲もないプリペイドカードを、健次郎は
「ピカピカ光ってキレイですね」と言っていた。
また遡(さかのぼ)ること、小百合の落とし物を見つけた時、健次郎は教えてもいない小百合の前の職場に電話を掛けて来たと言う。
さらに真一郎曰く、勉強はできなかったという健次郎のことを、中垣教授や服部講師(池田良)は何故か滅多にいない数学の逸材だったと称賛している。
会社の経営危機に直面・・・。
果たして、これらのことが意味することとは?
右京は被害者の身に起きた或る可能性を感じ始め、或る仮説を立てて2年前の宍戸の事件を調べ始める・・・。
印刷会社で見たものは・・・。
<ネタバレご注意>
死体に残された謎のダイイングメッセージ。
『中』ではなく『φ』空集合(ファイ、くうしゅうごう、英 empty set)・・・要素を一切持たない集合、解や該当が無い集合。
真相を解く鍵は被害者の不思議な言動の中に・・・。
宍戸が盗んだ金額98万円をバラバラな状態のままで瞬時に正確に当てて証言した不思議。
亘のプリペイドカード発行番号がキラキラした数字、つまり素数と瞬時に感じ取った不思議。
数学の問題を瞬時に記憶し解いてしまう不思議。
小百合の電話番号記憶も然り。
これらは「サヴァン症候群」の症例なのだ。
恐らく2年前の事故によって、脳が強い衝撃を受けたことに起因するかもしれない。