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8月24日は「愛酒の日」、「酒」の語源・歴史。

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■ 8月24日は「愛酒の日」


8月24日は、酒をこよなく愛した歌人・若山牧水の誕生日(1885年8月24日~1928年9月17日)であることから、「愛酒の日」となった。

自然主義文学 (田山花袋・島崎藤村・徳田秋声など) の牧水は、旅を愛し各地で短歌を詠み日本各地に歌碑がある。

短い生涯43年の中で実に約9,000首を詠いながら、毎日のように一升酒をしていた。長年の大量飲酒による胃腸炎と肝硬変を併発して沼津市の自宅で死去、満43歳没。


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□ お題 「私の最初の一杯は、とりあえず〇〇!」

 

 

ビールで決まりですね。

 

 

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■ 日本語「酒」の語源


▽ 標準中国語「酒(jiǔ、ジウ)」、呉音「酒(シュ)」

酒壺(徳利)を象(かたど)る「酉(ユウ/イウ)」に、水(液体)を表す「氵(さんずい)」が付いた象形文字。

異名として「竹葉(チクヨウ)」「竹露(チクロ)」・・・竹の葉に溜まった露を集めると酒に成るという中国の伝承(故事)による。


▽ 訓音 == 古名「さき」  

母音変化 saki(さき) ⇒ sake(さけ)。

中国の伝承(故事)から来る「竹葉」から「笹」sasa(ささ)。


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□「酒」に関する四文字熟語



「粗酒粗餐(そしゅそさん)」・・・粗末な酒と食事 (人を持て成す時に、出す酒や料理を謙遜して言う言葉) 。



「美酒佳肴(びしゅかこう)」「美酒嘉肴(びしゅかこう)」・・・美味しい酒と肴(さかな、料理)。

「肥肉厚酒(ひにくこうしゅ)」・・・脂の乗った美味しい肉と上等の旨い酒。

「酒池肉林(しゅちにくりん)」・・・贅沢(ぜいたく)の限りを尽くした、盛大な宴会。

「飲酒高会(いんしゅこうかい)」「置酒高会(ちしゅこうかい)」・・・盛大に酒宴を催すこと。

「紅灯緑酒(こうとうりょくしゅ)」・・・ 歓楽と飽食の享楽生活。



「悪酔強酒(あくすいきょうしゅ)」・・・酔っ払うのを嫌がりながらも、無理をして酒を飲むこと。

「金谷酒数(きんこくしゅすう)」・・・酒席の座興として、何かの罰に酒を飲ませること。



「斗酒隻鶏(としゅせきけい)」・・・亡くなった友人のことを悲しんで嘆き、生前のことや思い出を述べること。 

「杯酒解怨(はいしゅかいえん)」・・・酒を飲み交わすことで、恨みを水に流して仲直りすること。



「酒嚢飯袋(しゅのうはんたい)」・・・大酒飲み、大飯食らいなだけの無能な人。

「酒色財気(しゅしょくざいき)」・・・、酒飲みは好色で物欲が強く短気だ。

「酒入舌出(しゅにゅうぜつしゅつ)」・・・酒を飲むと舌が回るようになって、失言する恐れがあること。

「葷酒山門(くんしゅさんもん)」・・・酒は心を乱し修行の妨げになるので、これを口にしたものは清浄な寺内に入ることは許されないこと。



「求漿得酒(きゅうしょうとくしゅ)」・・・求めたものより上等のものが得られる例え。

「豚蹄一酒(とんていいっしゅ)」「豚蹄穣田(とんていじょうでん)」・・・僅かな謝礼で多くの見返りを期待すること。



「軽妙酒脱(けいみょうしゅだつ)」・・・会話や文章の運びが軽快で洗練されている様子。




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■ 酒の歴史


□ 中国


紀元前7000年頃、賈湖遺跡(かこいせき、河南省漯河市舞陽県) から醸造酒(米/果実/蜂蜜など)の成分が検出され、これが考古学的には最古の酒である。


殷朝 (紀元前17世紀~1046年) ~ 周朝 (紀元前1046年~256年) の時代、国家の重要な祝祭に使用された青銅器を占めたのは酒器だった。


戦国時代 (紀元前5世紀~221年) 、『論語』(儒家・孔子の言行録、紀元前2世紀頃に成立) には「郷人で酒を飲む」(村の人たちで酒を飲む)などの記述があり、紀元前5世紀頃には一般的な飲み物になっていた。



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□ 日本


日本列島に酒が存在した可能性を、周朝/成王(紀元前1000年)時代の思想書『論衡』(紀元後1世紀に成立)が記述しており、縄文式竪穴から中国の酒造りに用いられていた酒坑(しゅこう)が発見されている。また、『三国志/魏書/東夷伝倭人条』(略称『魏志倭人伝』、西晋の陳寿・著、3世紀末に成立)にも記述が見られる。


古墳時代中期(5世紀)以降の遺跡からは、酒などを入れたとも言われる須恵器が出土されている。


奈良時代の平城京(710~784年)跡地からは、出土した木簡には様々な種類の酒の記述がある。


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□ 古代オリエント(エジプト~メソポミア~ペルシャ)


紀元前5400年頃のペルシャでは、イラン北部ザグロス山脈のハッジ・フィルズ・テペ遺跡から出土した壺の中に、ワインの残滓が確認された。
紀元前3000年頃のメソポタミア/シュメール朝では粘土板にビールのことが記録されており、バビロニア朝では最古の成文法・ハンムラビ法典の中にビール売りに関する規定が記されている。
紀元前2700年頃の古代エジプトでは、ツタンカーメン王の副葬品の壺からワインやビールが広く飲まれていた。

古代ギリシアや古代ローマでは、ワインが多く生産され、アンフォラ(壺)に入れられ広く交易されていた。

ローマ帝国では、ブリタンニア属州(現・イギリス南部)~フランス(ボルドー・ブルゴーニュ)をはじめヨーロッパ各地を支配下に収めワイン生産の技術を伝えた。

 

 


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