伊坂幸太郎・原作の「ドラマW CHiLDRENチルドレン」が、6/25(金)夜、J:COMで再放送される。
原作は読んでいるが、この映像化作品は未だ観ていないので、事前スタディしてみた。
「ドラマW CHiLDRENチルドレン」
WOWOWプラス6月25日(金)21:00～23:00再放送
シネフィルWOWWOW2006年5月21日20:00～21:50初放送。
伊坂幸太郎・原作の人気作を坂口憲二&大森南朋で、源孝志・監督が映像化！
■ 原作:伊坂幸太郎
▽ 連作短編集「チルドレン」
講談社
月刊雑誌・小説現代2002年4月号～2004年3月号に短編5編が順次連作。
「バンク」 2002年4月号
「チルドレン」 2002年11月号
「レトリーバー」2003年9月号
「チルドレンⅡ」2003年12月号
「イン」 2004年3月号
単行本2004年5月刊行。
文庫本2007年5月刊行。
▽ 続編となる長編小説「サブマリン」
書き下ろし
単行本2016年3月刊行。
文庫本2019年4月刊行。
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■ 「ドラマW CHiLDRENチルドレン」
□ 制作: WOWOW「ドラマW」2006年5月
制作協力: 国際放映
第33回(2006年度)放送文化基金賞/テレビドラマ番組賞を受賞。
□ 劇場公開:2006年11月
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□ スタッフ
▽ プロデューサー:青木泰憲(WOWOW)
協力プロデューサー - 浦井孝行/河角直樹（国際放映）
企画統括:山本均(WOWOW)
▽ 脚本:後藤法子、源孝志
▽ 監督:源孝志
<追記> 主な作品
同窓会へようこそ（1999/2000年、TBS）
17年目のパパへ（2001年、TBS）
世紀を刻んだ歌 ～ヘイ!ジュード～ （2001年、NHKBS2）･･･放送文化基金賞グランプリを受賞。
東京タワー Tokyo Tower（2005年、日本テレビ/東宝）
CHiLDREN チルドレン（2006年、WOWOW）
遺恨あり 明治十三年 最後の仇討（2011年、テレビ朝日）
京都人の密かな愉しみ（2015～2021年、NHKBSP）
漱石悶々 夏目漱石最後の恋 京都祇園の二十九日間（2016年、NHKBSP）
スローな武士にしてくれ～京都 撮影所ラプソディー～（2019年、NHKBSP）、令和元年版 怪談牡丹燈籠（2019年、NHKBSP）･･･令和元年度（第70回）芸術選奨文部科学大臣賞/放送部門を受賞
▽ 音楽:椎名KAY太
エンディングテーマ:
キリンジ「影の唄」(コロムビアミュージックエンタテインメント2005年12月発売）
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□ 主な撮影場所
横浜地方裁判所、「BankART 1929 Yokohama」(旧第一銀行横浜支店跡地)、「野毛山公園」展望台、横浜ワールドポーターズ、CFSコーポレーション(ハックドラッグ新本牧店)、横浜ビブレ(旧マイカル)、3COINS、横浜フィルムコミッション、
逗子フィルムコミッション、
學士會館、片倉工業、
会津芦ノ牧温泉、会津鉄道、
上町郵便局、七日町通り、野口英世青春通り、会津若松フィルムコミッション、
その他。
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□ キャスト
坂口憲二･･･武藤俊介:大学生。
「バンク」「イン」に登場。陣内が路上でギター演奏時に偶々出遭った。陣内の後輩に当たる家裁調査官。
大森南朋･･･陣内達也: 家裁調査官。
全篇に登場。彼の振りかざす無茶苦茶な論理は周囲を振り回すが、あまり憎まれない人柄をしている。父との確執がある。「バンク」「レトリーバー」「イン」では家裁調査官を目指し、「チルドレン」「チルドレンII」では家裁調査官に採用されている。バンドメンバー。
渡辺典子･･･間島茂子: 家裁の女性調査官。
小林隆･･･小山内光一: 家裁の主任調査官。
加瀬亮･･･永瀬政人:盲目の青年。
生来の全盲だったが、声の調子などから周囲を把握することに熟達しており、冷静な判断力や推理力も持ち合わせている。ベスという名の盲導犬を飼っている。「バンク」「レトリーバー」「イン」に登場。
小西真奈美･･･青木美春:
書店員。永瀬の恋人。盲目の永瀬に周りの景色など様々な情報を提供する。盲導犬のベスに対して嫉妬心を覚えている。「レトリーバー」「イン」に登場。
吉高由里子･･･高校時代の美春
長谷川初範･･･青木良平: 書店主人。美春の叔父。
三浦春馬･･･木原志朗:万引き常習犯の少年。
國村隼･･･木原周五郎: 志朗の父。
岡まゆみ･･･史朗の母。
近藤芳正･･･刑事。
相島一之、田口浩正･･･居酒屋「天々」の客。
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□ あらすじ
作者が「短編集のふりをした長編小説」と述べているように、収録された全作品に陣内という男が登場する連作短編。作品毎に語り手が異なっている。
また、「バンク」「レトリーバー」「イン」ではほぼ同じ時代が描かれており、「チルドレン」「チルドレンⅡ」では、前述の3作品より後の時代が描かれている。
『チルドレン』では家裁調査官の陣内が担当した少年が居酒屋「天々」でアルバイトをしており、陣内と武藤も店を訪れた。
他にも『魔王』や『陽気なギャングの日常と襲撃』のなかで、安いチェーンの居酒屋として登場する。
『チルドレン』の主人公・陣内は、『砂漠』という作品の中でも「変な家裁の調査官」として登場人物と出会っている。
家庭裁判所に勤める調査官・武藤俊介(坂口憲二)は、職場の先輩・陣内達也(大森南朋)とともに銀行強盗事件に巻き込まれる。
無事に解放されるが、武藤は一緒に人質になっていて気絶した青木美春(小西真奈美)に一目惚(ぼ)れ。
陣内は武藤に「あの子と再会して恋に落ちる」と予言し、美春の居場所を教える。
職場での武藤は、誠実で真っ直ぐに子供たちと向き合うが不器用な面もあり、子供たちに馬鹿にされてしまうこともある。
一方、陣内は“歩く不真面目”といったキャラクターで、無責任きわまりない人物にしか見えないが、なぜか子供たちの心を掴んでいた。
そんな中、事件の翌日、武藤は木原志朗(三浦春馬)という万引常習犯で補導された少年を担当。
しかし、志朗の父親・周五郎(國村隼)に対する様子には何か違和感があった。どうも木原親子間には何か問題があるらしい。
そう踏んだ武藤は再面接を通告する。すると、それまで反抗的だった志朗が、なぜか嬉しそうに目を輝かせるのだった。
一方、美春の勤める書店「DON」を訪れた武藤は、高校生の万引き現場を目撃する。しかし、美春は自分の店の万引き全てを見逃している。
志朗は次第に心を開くようになり、美春とも徐々に打ち解け合うようになり、武藤の運気は急に上向きになったようだった。
それも束の間、武藤はまたしても障害物だらけの日常に放り投げられてしまう。
街で偶然出会った周五郎が借金取りに追い掛けられているのに巻き込まれて殴られ、子供たちの味方になりたいと美春に打ち明けると、傲慢だと詰(なじ)られる。
そして、武藤は志朗の驚くべき秘密を知り、自体は急展開を迎える…。
「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むがなぜか憎めない男、陣内。
彼を中心にして起こる不思議な事件の数々――。
何気ない日常に起こった5つの物語が、一つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。
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■ 私の関連ブログ記事
伊坂幸太郎の長編「サブマリン」あらすじ・感想(2017-06-25)
家裁調査官・陣内とその後輩・武藤について、調査官になる前のエピソードや2人の周辺人物を交えた、その仕事ぶりを描いた物語。
□ キーワード
▽「チルドレン」本文P115「子供のことを英語でチャイルドと言うけれど、複数になるとチャイルズじゃなくて、チルドレンだろ。別物になるんだよ」
･･･1人なら純粋無垢な子供も、集団になると万引きや苛(いじ)めなどの犯罪を起こすことになる。
▽ 前作「チルドレン」は、伊坂氏お得意の音や意味で拘る語彙、Terminology(用語・術語 ⇒ 言葉の押韻・類義)として、
①「仮面」「覆面」「偽装」等の類義として、カブリモノが切り口(idea)となっている。
②タイトルの「チルドレン」をはじめ、「ン」の韻を踏んでいる。
ジャンク⇒ギャンク⇒バンク⇒パニック⇒アンプ⇒ランク⇒ゴング⇒ランプ⇒タンク⇒ロング⇒ヤング⇒キャンプ⇒ジャンプ。
▽ 本作「サブマリン」はタイトルこそ「ン」の押韻となっているものの、内容としてはTerminologyは鳴りを潜めている。だから「サブマリン(潜水艦)」と名付けたか?? (笑)。
そんなジョークはさておいて、「サブマリン」本文P211には「彼の起こした事故は、十年経っても消えることがなく、姿が見えない時もどこか、視界の外に潜んでいる。水中の潜水艦の如く、そしてことあるたびに、急浮上し、若林青年に襲い掛るのだ。」と---タイトルの由来を示唆している。
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<追記>
今日5/29(土)の夕空
20210529--18:54 (日没5分後)
